【ニキビ跡の治療】結局何がいいの?現役美容ナースが徹底解説
誰もが悩んだことのある肌の天敵、ニキビ。
今回はそのニキビ跡の治療方法について解説します。
ニキビができる要因
主に、皮膚の状態・内的要因・外的要因に分けられます。
皮膚の状態での原因は主に、
- 毛穴の詰まり
- 皮脂の過剰分泌
- アクネ菌の増殖
の3つです。
肌は約28日周期で新しく生まれ変わる「ターンオーバー」が繰り返されています。
ですが、ターンオーバーは10歳を最後に正常に働かなくなってしまうそうです。(諸説有り)
ターンオーバーが阻害されると角質が厚くなったり、毛穴が狭くなる「微小面皰(めんぽう)」を引き起こし、次に毛穴が詰まる「面皰」と呼ばれる状態になります。
「面皰」は、普段であれば毛穴から排出されるはずの皮脂が毛穴内に溜まることです。
皮脂に繁殖するニキビ菌である「アクネ菌」は増殖し、肌の炎症が起こり腫れることで「赤ニキビ」ができます。炎症が広がるとニキビが化膿し、ニキビ跡の原因にもなるため早期での治療が大切です。
なのでニキビが中々治らない場合はまずは皮膚科を受診するのが先決です!
それでも治らない場合はケミカルピーピーリングやプラズマシャワー、重症なニキビはイソトレチノインの内服など美容皮膚科を受診するのもありです。
ニキビが治ってからニキビ跡の治療に移行するようにしましょう。
ニキビ跡の種類
ニキビ跡と言っても種類が4つあります。
まず色味の変化に分類されるものとして
- 炎症後色素沈着
- 炎症後紅斑
がありあます。
次に肌に凹凸ができてしまっているものは
- 肥厚性瘢痕(膨らんでいる状態)
- 萎縮性瘢痕(クレーター)
といいます。
ほとんどの方がどれか一つというわけではなく混合しています。
ニキビ跡の治療法
それぞれ治療法のアプローチ方法が違ってきます。
先述した通りほとんどの方が混合しているので、まず何から治療すべきかは自己判断せずに一度カウンセリングしていただくことをおすすめします。
色素沈着や紅斑は言ってしまえば時間経過とともに自然治癒していきますが、10歳を最後に正常に分化されない我々大人の肌に対してはターンオーバーを促してあげたり、物理的に薄くしていく方法がおすすめです。
ニキビ跡の色素沈着には、赤いもの、紫がかっているもの、赤黒いものがあります。
Vビームで赤みに対してアプローチしていく方法やジェネシス・スペクトラなどでマイルドにアプローチする方法、IPLで全体的な色調改善をするのもありです。
茶色く色素沈着しているものに関してはシミのスポット照射やホームケアでできるレチノールやハイドロキノンの組み合わせがおすすめです。
続いて瘢痕(はんこん)に対してですが、
膨らみがあるような肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)は、区別するのが難しくケロイドと呼ばれるような病変になっている可能性もありますので保険の皮膚科でステロイド注射等が適用になることもあります。
ですので一度受診してみるのもいいかもしれません。
萎縮性瘢痕(いしゅくせいはんこん)はよく聞くクレーターと呼ばれるものになります。
いわゆる凹んでいる状態です。
形態によって「アイスピック型(V字型)」「ローリング型(M字型)」「ボックス型(U字型)」に分けられます。皮下脂肪が委縮しているタイプは「脂肪萎縮型」と呼ばれることもあります。
その場合、程度にもよりますが
CO2フラクショナルレーザーやモザイクレーザー、ダーマペン、ニードル RFなどアグレッシブなダウンタイムのある施術が効果的です。
モザイクレーザー、ダーマペン、ニードル RFの施術が得意な看護師を探す
そこまで凹みがなく、かつダウンタイムがあまり取れない場合はピコフラクショナルレーザーなどがおすすめです。
凹みのピンポイント治療としてTCAクロスという高濃度のトリクロロ酢酸を塗布し真皮層から皮膚の再生を促す治療方法もあります。
この中から自分で選択して施術を受けることは難しいと思いますので、しっかりと知識のあるクリニックを受診し、判別してもらうことをおすすめします。
ニキビ跡におすすめの化粧品
化粧品でセルフケアできるのは炎症後色素沈着や炎症後紅斑タイプです。
よくネットでニキビ跡が治る!やシミが消える!という化粧品があり、出所不明の口コミで溢れていますが、市販の化粧品や医薬部外品でニキビ跡に効果効能が認められている成分は1つもありません。有効成分として配合されているものはあります。
赤みや色素沈着タイプのニキビ跡は、化粧品で治ったと思われている方もたまにいらっしゃいますが、それは肌のターンオーバーや毛細血管の自然な退縮で薄くなっただけです。
もともと赤みの部位が浅い場合は、自然に治る可能性が高く、化粧品や医薬部外品で改善することはほとんどありません。美白成分や抗炎症成分を使用することによる経過で改善する可能性はあります。
効果の高さとしては、市販の化粧品 < 医薬部外品*< 医薬品という順番で考えられます。
注:医薬部外品:厚生労働省から許可を受けた成分が、決められた濃度で配合されるもので、作用が緩和的なものをいいます。
医薬部外品には、厚生労働省が許可した効果効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されています。
一番効果に期待できるのは「医薬品」ではありますが、医薬品を購入する際は、医師の処方が必要になります。
厚生労働省が認可している美白有効成分は20種類以上あります。
主な成分は、以下のとおりです。
- レチノール
- ハイドロキノン
- アルブチン
- ビタミンC誘導体
- トラネキサム酸
- 4MSK
- コウジ酸
抗炎症成分の例は、以下のとおりです。
- グリチルリチン酸
- レチノール
- アラントイン
上記のような有効成分が含まれている化粧品を取り入れたいですね。
同じ成分でも市販の物よりもドクターズコスメの方が濃度や純度が高いものが多く、おすすめです。
ニキビ跡を改善するために意識することは以下の3点です。
肌のターンオーバーを正常化させる
古い肌から新しい肌へと生まれ変わるのを促します。
これは色味のニキビ跡には効果的です。
クレーターを改善させるためにも、肌のターンオーバーを正常化していくことが大切です。
ターンオーバーの正常化にはレチノールやビタミンCが有効的ですが、コラーゲンやヒアルロン酸、セラミドなどで十分な保湿を行うことも大切です。
また、場合によってはピーリングもおすすめです。
ピーリングとは古い角質層を除去し、新しい肌に生まれ変わりやすい状態にする方法となります。
ビタミンCを取り入れる
取り入れやすい美容液としてビタミンCがあります。
みなさまが現在使用しているものにも組み合わせやすいのではないかと思います。
ビタミンCは主に以下の効果があります。
①メラニン色素の生成を抑制+還元作用促進機能
しみ・くすみの予防と改善と美白効果
②抗酸化作用(活性酸素の除去)
しわ・たるみ・くすみ・にきびの予防と改善
③コラーゲンの生成促進
しわ・たるみ・くすみ・にきび跡の改善
④過剰な皮脂分泌を抑制
にきびの減少・毛穴開大の改善
⑤セラミドの合成促進
保水・キメを整える・毛穴開大の改善
⑥抗炎症作用
にきびの改善
⑦新陳代謝促進による
細胞の活性化・改善
傷の回復期間の短縮効果
肌のターンオーバーを促す役割も果たしてくれるため、赤みや色素沈着の改善にも有効ですね。
また、皮脂の量が抑えられることでニキビ予防にもつながります。
UVケアは必須
ニキビ跡が色素沈着になってしまった方や、今ニキビがある方、ビタミンC配合のアイテムでケアしながらも跡が濃くならないように、メラニン色素をできるだけ作らせないことも必要となります。
夏でも冬でも必ず日焼け止めは単体で塗るようにしましょう。
お肌に合わせておすすめの化粧品は変わってくるので、ぜひ美容クリニックでカウンセリングを受けてみてください!
にきび跡にも種類があり、中にはスキンケアだけでは改善できないものもあります。
だからと言って毎日のスキンケアを怠っていいわけではありません。
ターンオーバーが正常であると美容クリニックで施術した際のダウンタイムの短縮にも繋がります。
ターンオーバーの正常化やビタミンC、コラーゲンなどの保湿成分、UVケアを意識しながらケアを行っていきましょう!
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